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住宅メーカーのライフデザイン・カバヤ(岡山市)は来春、CLT(直交集成板)パネルを使った建築事業でフランチャイズチェーン(FC)展開を始める。
集合住宅や店舗、事務所向けの建築を対象に加盟社を募集。
独自の工法を用いることで鉄筋コンクリート造りに比べて低コスト・短工期で済む点を売りに、4年後に20社にFC網を広げる考えだ。

CLTは厚さ2.4~3センチの木板を5~7枚、繊維方向が交互になるように張りつけた構造の集成材。
軽くて丈夫なため柱や梁(はり)などの構造材や屋根材、耐力壁などとして使える。
現在は量産が進んでおらず普及のネックとなっているが、ライフデザイン・カバヤは用途拡大が見込める新建材だとしている。

このため同社はCLTパネルを効率よく配置し、パネルの使用量を少なく抑える「オリジナルCLTコア工法」を開発。
延べ床面積が同じ程度の建物の場合、鉄筋コンクリート造りに比べて工期や費用が半分程度で済むという。

来春から同工法を使い、主に3~4階建ての店舗や事務所、集合住宅など、建築費が1億円以上の物件を建てるFC加盟店を募る。
同社の営業圏である中四国を中心に、各地の地元ゼネコンや工務店に加盟を呼び掛ける。
既に滋賀県の1社と契約を済ませた。
来春に3社程度に増やし、3年後の2021年春までに、20社の加盟をめざす。

FC展開に先駆けて、ライフデザイン・カバヤはこのほど岡山市内の企業から3階建て社員寮を初受注し、建設を進めている。
また、木目の風合いを内装で生かすためにCLTパネルの接合部を目立たなくした専用の金具を開発。
独自の構造計算ソフトも用意し、延べ床面積や間取りに応じて適切なパネルの量や配置を短期間で安価に算出できるようにした。

これらの部品やノウハウもFC加盟店に提供する。
パネルは集成材大手の銘建工業(岡山県真庭市)が製造した製品を供給する。

ライフデザイン・カバヤは自社での受注増も目指しており、集合住宅を建てて家賃収入を得たい土地所有者にも提案したいとしている。
現状、戸建て用の部材としては高価だが、将来的には一般の注文戸建て住宅向け建築でのFC展開も視野に入れる。

同社の16年12月期の売上高は163億円。
CLT工法を担当する特建事業部を16年に設けた。
FC展開や受注増などにより、26年3月期(決算期を変更)には同事業部の売り上げを50億円、全体で305億円に引き上げる目標だ。

「日本経済新聞 電子版より抜粋」